2016/04/08

ゆくと知れず咲く花に

ある日、少女は思い立って街から少し離れた山に登ってみたくなった。


一般道から少しそれただけで、そこはもう山道だった。いや、厳密には道などはなく、草花が生い茂ろうとしている最中だ。
いわゆる野道 ―をこれから私は作ろうとしているようだ。


なんでこんな行動に出たのかわからない。しかし、少女には明確な答えが少なからずあった。
世間の、一般の、流行りの、礼儀、規律、秩序 ―それらを考えて自分の本当の、何が大切かわからなくなっていた。

何に心が動かされているかさえわからなくなっていた。


ただ頭で考えて、当たり障りなく生活していくことに慣れすぎて、無機質な音の中をさまよい泳ぎ続ける魚のようだ。
魚ならまだいい、本能で、それを欲して生きているから。

私は ―何を求めているのだろう。
突き動かさる動機が私には未だない―



まだこれから生命が起き上がってくる世界の山では、比較的に上るには容易のようだ。
少女は歩みを進めた。

ただただ、歩いていく度に雑念が消えていくことを覚えた。
山に足を踏み入れるまでは、あんなにも色んな領域が独自に主張をもって占拠していたのに。

ひっそりと佇んでいる生命に、ひっそりと佇めない日々に拠り所を探していたのだろうか。




私はここにいるよ。
そう主張しなければ人々から忘れ去られてしまいそうで、そんな毎日をみんなが一生懸命送って、どうにか他人に印象づけようとしている。


そうゆうものだっけ。
こんな最大公約数的な人付き合いで、人は何を深めていくのだろう。
何を学んでいくのだろう。


細かいことに気をつかって、それを謙虚だとみなされて、自分を失くしていく―
そしてある日、印象さえも残らない人間になって、通りすがりの人間になって、通りすがりのような人間になって。


私って誰だろう、と気づく。


無機質な音の中をさまよい泳ぎ続ける魚にもなれない私は何なんだろう。




登り続けていくと、そこにはちょっとした平地があった。

誰もいない、誰も見ていないだろう景色。



ゆっくりと散る花びらに、ただ少女はみとれていた。

不規則にひらひら舞う花びらに、春の陽ざしの気配がした。




人知れず咲く花を私は忘れない。



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2014/05/31

曇天

彼女は学校の帰り道、普段と何気ない道端で立ち止まった。

何を考えているのか知る由もない。
そんなことを考えさせるくらい、空虚な雰囲気に包まれていた。
忘却の彼方へ忘れたことを気にしている素振りだ。
そこにいる理由などないなんて誰が決めたのだろう、きっと何かあるはずだ。

しかし、用意していれば憂う必要などないのに彼女はそれを持っていない。
意識は別に向いているのだろうか。
だとしたら...

そこまできて思考を停止させた。
彼女に意識を向けていること自体、自分という意識もないのではないだろうか。

我を忘れて。

我を忘れて二人の意識は何処に向かうのだろうか。

意識ばかりが先行して立ち尽くす。
屈服するように。
そこに感情は追いつけないほどに衝撃的な気分になる。
自分の持ち物を確認するかのように、何かを綺麗に並べようとしている自分に気がつく。

装飾されたもの程、嘘っぽい。
その裏にあるのは何、
この知らない知能は何。

知られては困るから隠すのか。
知らないから隠すのか。
どっちも大したことじゃない。

わからないから忘れたフリをしてこの状況を切り抜けよう。
裏に裏にと追いやって。



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